10月28日号

 

 「たい」が泳ぐ心

校長  小 林 香 織

 11日の学芸発表会では、ご来賓をはじめ多くの保護者・地域の皆様に足を運んでいただき、第1部のふれあいパーク、第2部の表現活動の発表をご覧いただくことができました。特に、第1部のふれあいパークでは、一人一人の発表に保護者・地域の皆様からの感想や質問をいただき、発表した子供たちが嬉しそうに答える場面がどの教室においても、たくさんありました。ご協力、ありがとうございました。

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 さて、先日の全校朝会で、「たいが泳ぐ心」についてお話しをしました。

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 『「たい」といっても魚の「鯛」ではありません。「見たい!聴きたい!歌いたい!」は、昔懐かしい「夜もヒッパレ!」のキャッチフレーズ。』と話したところで、柊太くんから、「あ!全部「たい」がいる!」と気付きの声が上がりました。

 そう、「○○(し)たい」の「たい」です。

 そこで、『○○(し)たい』の「たい」について子供たちに聞いたところ、「やってみたい」「知りたい」「がんばりたい」「話したい」「読みたい」「作りたい」「など、前向きな「たい」がたくさん出てきました。中には「ねむたい」という声もありましたが。

 たくさんの「たい」が心の中にあるからこそ、人は動くことができる。「知りたい」と思うから調べる、「ねむたい」と思ったら布団に入る、「勝ちたい」と思うから練習をがんばるなど、人が動くもとになる力が「たい」。

時には、「食べたい」と思うから「作りたい」が生まれて「上手になりたい」に繋がることもある。

 そんな「たい」をたくさん自分の心の中に泳がせて、多くのことにチャレンジして、「できた!」「わかった!」を増やしてほしいと思います。

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というお話です。

 その後、低学年教室から朝の会の最後の歌が聞こえてきたので、「1・2年生には「うたいたい」がいるね」と声をかけました。子供たちも嬉しそうに「うたいたい!」と笑顔で自分たちの心の中のたいを泳がせてくれました。

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 そう考えると、先日の学芸発表会の「ふれあいパーク」で発表する子供たちの姿は、子供たちの「知りたい」「調べたい」「伝えたい」が形になったと言えます。子供たち一人一人の心の中にある「たい」は、小さな「たい」なのかもしれません。でも、その「たい」をたくさん泳がせて元気にし、「自分で考えて動ける人」になってほしいと願っています。そこに向けて、学校では子供たちの「たい」が生まれる、「たい」を育てるような教育を進めます。ご家庭でも子供たちの心に小さな「たい」が見え隠れしたら、それを活かせるようにご協力いただきたいと思います。