7月24日号

 大人に近づくためにがんばってほしいこと

校長  小 林 香 織

 

 6月末に6年生の修学旅行、先日は5年生の宿泊研修、3~4年生の体験学習を無事終えることができました。行事が終わると、なんとはなしに子供たちが少し成長したように感じます。

 明日から28日間の夏休みを前に、7月集会では次のような話をしました。

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「大人になるためにがんばってほしいこと」

 「大人になる=体が大きくなる」ではなく、「たくさんのことを意識しなくてもできるようになること」。

 夏休みに次の3つのことをがんばってほしいと思います。

 ①思ったことをすぐに口に出さない。

 ②声の大きさや、自分の体や心をコントロールできる

 ③まわりの状況を的確に判断して考えて行動する

 

 ①は、「誰かが話をすると、すぐに反応して話をさえぎるのをやめましょう。」ということ。話している人は話しづらくなるし、まわりで聞いている人はその声にジャマされて話がわからなくなる。繰り返していると、「◯◯さんは、すぐ話をとっちゃうから」と友達が離れていってしまうこともある。そんな人にはなってほしくない。

 ②は、年齢とともにだんだんとできるようになって行って欲しいこと。声の大きさを状況に合わせる、足音を鳴らさずに歩く、嬉しい・悲しい等の感情をいつまでも引きずらないなど、自分の体や心を自分でコントロールできると「大人になった」と思える。

 ③は、「話を真剣に聞いているときに大声を出す」「真面目な意見を求められているのにふざけてしまう」「みんなで楽しみたいのに、1人わがままな行動をしてしまう」と、全体の雰囲気を壊してしまう。自分がどんな状況にいるのかを考えることを「客観視」といい、まわりの人から自分の行動がどう見られているのかということを考えることができるようになってほしい。

 

 「話を聴く時は聴く」「話すときはみんながわかるように話す」「自分だけが楽しければ良いというようなわがままな行動が少なくなった、なくなった」といった時にはじめて「大人になった」と言える。人の話は聞かない、話していることは支離滅裂、他人なんて関係ない、自分だけが楽しければ良いと言う人は、何歳になっても「子ども」。

  みなさんが、少しでも大人に近づけるように、夏休み中にお家の人の話を聞いたり、お友達と遊んだりするときにちょっとだけがんばってみてください。

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  「這えば立て、立てば歩めの親心」なんて言いますが、我が子には少しでもはやく大人に近づいてほしいと思うのではないでしょうか?かといって、何もせずに子どもが力を付けていくわけではありませんから、少しがんばれば乗り越えられそうな負荷をかける必要があります。子どもたちが自身に必要なことを意識して、夏休み中に少しでもがんばってくれたら良いなぁと思います。楽しく安全な夏休みをお過ごしください。