令和5年8月31日号
『若者の純粋な心』
校長 笹 川 義 孝
暑さが続いた夏休み期間を、地域産業に携わる皆様は忙しく過ごされたことと思います。今、校内は子供が夏休み中に取り組んだことや様々な思い出がたくさん掲示され賑やかです。一人一人の努力の跡がはっきりと見られると同時に、保護者の皆様がお子さんと一緒にからご協力いただいたこともあったと思います。ありがとうございました。
さて、私はスポーツ観戦していて感動的なシーンにたくさん出会いました。延長戦を制した北海高校の野球、北口選手のやり投げ金メダル、男子バスケW杯での逆転勝利…。その中で、選
手(特に若い年代の方)の姿からとても勉強になったことがあります。
スポーツクライミングの「ボルタリング」という種目では、競技開始前に選手が全員でこれから登る壁を下見する「オブザベーション」という時間があります。その下見の際、選手同士が攻略するための意見交換を行い、自分の攻略方法を惜しみなく相手に伝えます。
選手は競い合う相手が失敗することを望んでおらず、お互いが最善を尽くし、相手が成功すれば称えてともに喜びたいのです。この「ライバル=仲間」の関係については、東京五輪のスケートボードで銀メダルを獲得した開心那選手(当時は中学生!)も語っていました。実際に競技中は相手選手に駆け寄り、称えたり、失敗したことを悲しむ相手を励ましたりする姿がどの大会でも見られます。
スポーツに取り組む選手たちの姿勢が、健全かつ純粋であることを強く感じました。皆、自分の競技の楽しさや素晴らしさを自分の姿を通じて知ってほしいという思いを持っています。
この考えは、まさに生涯を通じて、いつでも、どこでも、誰でも親しめる「生涯スポーツ」につながります。明るく活力のある社会を作るために、体を動かすことの大切さや素晴らしさを広めているアスリート達の功績は大きいと思います。
学校教育にも生涯スポーツの精神を育む役割があります。鶴居小の子供にも着実に定着しつつあると感じています。例えば、5月に実施した運動会での一場面。徒競走や団体競技で勝負に勝ったとしても、相手がゴールするまで応援して称え、拍手を送る姿がありました。
このような姿を私は素晴らしいと思っているのですが、当の本人には既に当たり前になっています。私の見方・考え方は時代に追い付いておらず、アスリートがもっと違うレベルの「志」を目指していることがわかり大変勉強になりました。素晴らしい若者がいる世界・日本の未来は明るいです。
◇ 熱中症予防対策について ◇
8月25日は昼頃から暑さ指数が危険なレベルまで上昇したため、下校時に直接帰宅するお子さんの家庭に迎えのお願いをいたしました。ご対応いただきましてありがとうございました。
夏休み明けから厳暑が続きましたので、24日に学校メールにて持ち物に関するご連絡をいたしました。「冷感グッズ」についてはお願いした学習に支障のない範囲で用意されております。ありがとうございます。
なお、水筒に入れる飲み物は現状の「水」とし、スポーツドリンクにつきましては、「不可」としました。スポーツドリンクの効果等は理解しておりますが、含有の糖分量が多く、喉が乾いたら水よりもスポーツドリンクを飲むようになった時の糖分摂取過多を危惧したことが不可とした理由です。学校といたしましては、9月が近づき今期の厳暑がやわらぎつつありますので、現状の「水」で問題ないと考えます。引き続きこまめな水分補給等、細心の対策を継続してまいりますのでご理解のほどよろしくお願い致します。