令和5年7月24日号

『365歩のマーチ(1学期編)』
校長 笹 川 義 孝

【一日一歩】
 知人や親戚の子と久しぶりに会うと、大きく成長したことに驚きます。一方、私は自分の子供とは毎日過ごしていましたので、心と体の成長は「節目」の機会で振り返らない限り実感することが少なかったです。皆様はいかがでしょうか。
学校は計画的な教育実践の場でありますので、行事や単元の学習、活動で区切りがついた時に評価を含めた振り返りをします。例えば、算数の新しい単元で未知の公式を学び、それを用いて問題を解くことができれば、学習の前後での成長は明らかです。当然、毎日が順調とは限らないので失敗することもあります。しかし、失敗も糧になるのが教育の場です。
 今から50年以上前に「365歩のマーチ」という曲がヒットしました。今でも時折、ドラマやCMで使用される「人生の応援ソング」です。私が好きな曲というわけではなく、表現もその時代を感じるものではありますが、歌詞に散りばめられたフレーズがとても素敵です。毎日良いことばかりではなく後退することもあったとしても、コツコツと取り組んだことは必ず開花するという内容です。興味がありましたら検索してみてください。
 さて、お子さんは一学期に自分らしさとして何を積み上げてきたでしょうか。積み上げるということは継続を意味します。些細なことであっても、必ず全てのお子さんに積み上げはあります。例えば、毎朝元気よく「行ってきます」と言って出かけることを生涯続けることができればとても素晴らしいことです。毎日新出漢字を一つ覚えることを続けると、今の学年で覚えるべき全漢字がお正月前に身に付くことになります。これらの姿には努力や高い意識があるという背景があります。本校は二期制のため夏休み前に「あゆみ」の発行はありませんが、どうぞ保護者の皆様、お子さんの今学期の努力を褒めて励ましていただけたらと思います。

【みんな素敵なのです】
 表現の仕方を「ポジティブ」にするか、それとも「ネガティブ」にするかで印象が大きく変わります。長所の反対となる短所は決して悪いことではなく、一人一人の個性を表す側面の一つであります。多くの人が肯定的ではないと思っていることをポジティブな言い方に換えてみます。すると、怒りっぽいことは「感受性が豊か」という表現になり、消極的な考え方は「現実的に考えることができる」となります。つまり、長所と短所の違いは印象の違いなのだと思います。
 前任校で9年生(中3)の道徳の授業をした時に、生徒は自分のよさを見つける時は悩むものの、友達のよさはすぐに答えることができました。自分のよさを他の人が知り、認められていることが嬉しくて安心したという感想を持った生徒達が多かったです。
 私の役割も、子供たちの「よさ」をたくさんみつけることです。そして、「よさ」が一層伸びるように環境や体制の整備に努めています。1学期の鶴居小学校は子供たち一人一人のよさ、学年・全校集団のよさが溢れておりました。今学期の教育活動を支えていただきました保護者・地域の皆様にお礼申し上げます。

○8月26日の土曜授業は参観日としております。地域の皆様の来校も歓迎しております。新型コロナウイルス感染症防止の対応が今年度変わりましたので、以前のように地域の皆様とのつながりを大切にしてまいります。日頃から温かく登下校の様子や教育活動を見守っていただいて いるお礼は、子供たちの成長する姿をご覧いただくことと考えております。是非ともご来校いただければと思います。
(7月7日の遠足は気温が29度まで上昇する中で行いました。その時に街中でお会いした方々 から、気を付けて過ごすよう温かい言葉をかけていただきました。改めて人が優しくて、子供 たちが安全で安心して過ごすことができる村であることを実感しました。)