令和4年2月1日号「「今〇ら」~どんなひらがな一文字を入れますか?~」

 1月最後の朝会は、オンラインによる朝会でした。その朝会の中で次のような話をしました。


 「今○ら」~この○の中にどんなひらがな一文字を皆さんなら入れますか?
 「か」なら、希望や期待といったイメージの言葉になり、「な」であれば、決意や勇気、一歩前へ踏み出すといったイメージになります。そして「さ」なら、あきらめや後ろ向きのイメージの言葉になります。
 新しい年を迎えて1ヶ月がたちました。皆さんの「今」はどれでしょうか。「今さら」とあきらめの気持ちを持つのではなく、「今から」「今なら」という気持ちを大切にして、残り2ヶ月、過ごしていってほいたします。


 江戸時代末期の長州藩(現在の山口県)に吉田松陰という人物がいました。目標に向かう自分の気持ちを志とし、その志を大切にしながら、日々実行していました。そして「志定まれば、気盛んなり」という言葉を残しました。志とは、心に決めた目標に向けて進もうとする気持ち、決心のことです。したがってこの言葉の意味は、目標への気持ちが志としてはっきりすれば、おのずとやる気や意欲が生じるということです。
 加えて吉田松陰は、目標を決めるだけでは十分ではない、なぜその目標を定めるのか、その目標を達成する意味は何か、と目標への意味を自分で明らかにしたり、価値あることだろうかと自分でしっかり考えたりすることが大切と教えていたようです。つまり気持ちが入り強い意志があれば、目標について志を持ち、気持ちは高まり盛んになる、そして自分という人間の立ち位置が定まるというわけです。
 さらに吉田松陰の言葉の中に「悔いるよりも、今日直ちに決意して、仕事を始め技術を試すべきである。何も着手に年齢の早いおそいは問題にならない」というものもあります。志を決め実行する行動力は何歳になっても持つことができ、いつでも人はやり直しができるということです。まさに、「今さら」ではなく「今から」「今なら」ということですね。
 後期後半がスタートして授業日数でいうとすでに12日が過ぎました。年度終了の節目までは3年生は29回(入試の関係で少なくなる人もいます)、1・2年生は35回の登校です。生徒たちには冬休み前の集会で「一年の計は元旦にあり。節目でしっかりと目標を立ててほしい」と話をしました。残り2ヶ月 間、新しい学校や新しい学年に向けて、志と強い意志を持って過ごしていってほしいと思います。

 オミクロン株の急速な広まりにより、コロナウイルス感染症が拡大、まん延防止等重点措置となりました。学校では行事の延期など、様々な感染症対策を行いながらの教育活動となります。引き続き、保護者、地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。