令和3年4月30日号「新学習指導要領が全面実施となりました」

 新学期がスタートして3週間が過ぎました。4月10日には、授業参観、PTA総会、全体・学級懇談会が開催されました。何かとお忙しい中、多くの保護者の皆様に来校いただき、ありがとうございました。
 また、4月24日に鶴居市街自治会のパンジー植え込み作業が行われました。この作業に本校陸上部の生徒が参加させていただきました。10日の全体懇談会の際に「学校も地域の一員」としてできることを考えていきたいとお話しさせていただきましたが、このように本校の生徒が地域の方々と交流できる場面を増やしてきたいと思ったところです。
 さて、中学校では今年度から新しい学習指導要領が全面実施となり、それに基づいた教育活動が行われています。
 この学習指導要領では、10年後の社会を見据え、変化の激しい社会で必要な資質・能力、学習内容、学習方法が示されています。その主な考え方というのは次の通りです。

 

○知識及び技能の習得と思考力、判断力、表現力等の育成のバランスを重視するとともに、知識の理解の質をさらに高め、確かな学力を育成する。
○学習の基盤となる資質・能力として「言語能力」「情報活用能力(情報モラルを含む)」「問題発見・解決能力」を様々
な教科等で育成する。
○「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を行う。

 

上にある通り、新学習指導要領では、「知識の理解の質を高める」ということが示されています。例えば、“何年にこうした出来事が起きた”という歴史上の事実的な知識は、“その出来事はなぜ起こったのか”や“その出来事がどのような影響を及ぼしたか”など、知識相互がつながり関連付けられて習得されていくことが重要であり、それが「社会の中で生きて働く知識」となるということです。

現3年生は新学習指導要領に定められた学習内容で実施する学年ということで中学校に入学した時点から、移行措置といわれる完全実施に向けた準備として、学習内容の変更部分の補助教材が配布されるなどの対応が行われてきましたが、今年度についてはすべての学年で、学習指導要領の趣旨を踏まえた新しい学習内容による教科書が配布されています。
 そして、学習指導要領全面実施にともなう中学生にとって大きな変更点が高校入試制度です。現3年生が受験する今年の道立高校入試の制度が変わります。これまで各教科45分で60点満点の学力検査問題だったのが、50分で100点満点、英語の聞き取りテストが25%から30~35%に増加、学校裁量問題選択校に出願した生徒のみが学校裁量問題を解答していたのがすべての生徒が同一の問題を解答する、となります。さらには、学習指導要領の趣旨を踏まえ、これまで以上に思考力・判断力・表現力等、知識の理解の質を問う出題が行われます。
 高校入試への対応も含め、10年後の社会で活躍する子供たちの姿を思い浮かべ、私たち教職員は授業改善等を進めながら、生徒たちに豊かな心と確かな学力、そして健やかな体を身につけるよう、取り組んでまいります。保護者、地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。