〇令和7年度、新一年生1名を迎え、全校児童25名、教職員14名で下幌呂小学校の学校生活がスタートしました。本校の教育活動の様子は、トップページの「お知らせ」等でお伝えしていきます。
〇令和7年度、新一年生1名を迎え、全校児童25名、教職員14名で下幌呂小学校の学校生活がスタートしました。本校の教育活動の様子は、トップページの「お知らせ」等でお伝えしていきます。
校長 小 林 香 織
28日間の夏休みが終わりました。例年より少しだけ長い休みでしたが、子どもたちはたっぷりと満喫できたようです。8月集会のときに「夏休み満足しましたか?」と質問したところ、全員が「満足!」と手を挙げていました。
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さて、世の中には様々な人がいます。2022年4月から成年年齢が18歳に引き下 げられました。法律による年齢の区切りはあるものの、いつまでも子どもな大人もいれば、すでに大人といえる子どもも存在します。人はそれぞれに異なったペースで成熟度を重ねていきます。そう考えると、大人か子どもかという区別は年齢だけで決めるのは難しいところです。親としても「いつまでもかわいい子どもでいてほしい」反面「早く大人になってほしい」の両面があるのではないでしょうか。
そこで、子どもであること、大人であることそれぞれのメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
子どもであることのメリット・デメリット
メ:泣けば大抵のことの責任から逃れられる。
デ:責任を伴わない権利はないので、大人の言うことに従わなければならなくな
る(言いなりになる)
大人であることのメリット・デメリット
メ:責任を引き受けることで、自分の手でコントロールできる物事が増える。
(信用が生まれる)
デ:自分で行うことへの社会的な責任を負わなければならない。
こうしてみると、どちらにも『責任』という言葉が関わっています。
自分の決めたことを貫くことも、誤った言動を取ったときに謝罪することも、どちらも『責任』。自分が行ったことに対して責任を持つことは、大人の世界では当たり前のことです。しかし子ども扱いされていると、『自分の言動に責任を持つこと』はいつまでも身に付かないものです。
最近、本校の斉藤養護教諭から次のようなお話を聞きました。
知り合いのあるお母さんが、お子さんに「自分の食べられる量のご飯をお弁当として持って行きなさい」と伝えたそうです。食べてみて少ないと感じても、多かったと感じても、自分で盛ったのだから自分の責任。お子さんは、何度か挑戦するうちに合う量を見つけたそうです。
些細なことに感じるかもしれませんが、まずは自分のことに自分で責任を持たせることからスタートするのも良いのだと思います。
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最近のニュースを見聞きすると、責任と権利のバランスが崩れてきているなぁ…と感じることがあります。責任を伴わずに権利だけを主張する人が得をして、権利を主張せずに責任を引き受ける人が損をするような事案が増えているように思えます。責任から逃げ回ることは、自らの成長する機会を失い続けているのと同じです。年齢によらず、「自分の言動に責任を持つことのできる人間」に子どもたちを育てるためにも、学校でも家庭でも、少しずつ『大人扱い』してみませんか?
校長 小 林 香 織
6月末に6年生の修学旅行、先日は3~5年生の宿泊研修を無事終えることができました。行事が1つ終わると、なんとはなしに子供たちが少し成長したように感じます。それは、みんなのことを考えて準備を進めたり、予想外のことが起きてもみんなで対処を考えたりするなど、行事があるその日だけ特別に何かをするのではなく、子供たちのこれまでの学びが結実するからなのでしょう。
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明日から子供たちが待ちに待った夏休みです。夏休みの計画を考えながら、夏休みだからこそのイベントを楽しみにしているようです。
そんな中、夏休みの自由研究などで、頭を悩ませている子供たちもいなくはありません。そんな時に保護者の皆さんはどうされていますか?たぶん、一緒に考えてあげたり、手伝ってあげたりしていませんか。
夏休みに限らずですが、子供たちにはある程度の「ほったらかし」が必要だと感じています。「ほったらかし」といわれると、放任のように感じられるかもしれませんが、違います。
子供が、自分のやりたいことをやりたいように夢中になってやっているときは、保護者は手も口も出さない。また、子供が行き詰まっているときは、相談には乗るけれど手は出さない。要は、子供がハードルや壁にぶつかっても、自分の力で乗り越えられるように「見守る」というスタンスを貫くということです。
乳幼児のときは、十分の十、手をかけなければなりませんが、年齢が上がるとともに、手をかける割合は減っていきます。1年生でも、“一緒にやってみる”や“お手本を見せる”ことで、自力でできることがどんどん増えていきます。6年生ともなれば、ほとんどが自力でできるようになります。
夏休みという長期のお休みだからこそ、子供自身が計画を立て、じっくり時間をかけて、夢中になって取り組む姿を「ほったらかし」してみませんか?
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十数年前にテレビの街頭インタビューで、「お子さんの面倒をを何歳まで見ますか?」という質問に、「えー、40歳くらい?」と笑顔で答えていたお母さんがいました。私は「えええええっ!?」と、テレビを二度見してしまいました。
子供が精神的にも、経済的にも自立するためには、「自分でなんとかする」という経験を小さなことから積んでいく必要があります。「這えば立て、立てば歩めの親心」といいますが反対に「かわいい子には旅をさせよ」という言葉もあります。子供を成長させるための「ほったらかし」おすゝめです。
校長 小 林 香 織
6月8日(土)の運動会には、多くの保護者・ご家族の皆さん、地域の皆さんにご観覧、ご参加いただき、本当にありがとうございました。最後のリレー前の点差が6点、そして全校リレーではアンカーの2人のゴール前のデッドヒートと、とても白熱した動会になったと思います。
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運動会が終わり、子供たちはその頑張りを「キャリアパスポート」に記入し、家庭に持ち帰りました。「私は○○を頑張ったよ」「△△は苦手だったけれど頑張ったらできるようになった」など、子供たちの頑張りにきっと保護者の皆様も目を細めながら、コメントしていただけたのではないでしょうか。
現在、学校では3年生以上の児童が児童会活動として委員会に所属し、様々な活動を行っています。また、各学級では○○係などの係活動や日直や給食当番などの当番活動を行っています。これらは広い意味で「キャリア教育」の一環です。発達段階に応じて、自分自身について理解を深めたり、できることややりたいことを増やしたり、友だちのよさや集団への積極的参加など社会に出るための力をつけていきます。
「学校では頑張ってるって聞くんですが、家に帰ってくると甘えん坊で何にもしないんですよ」という声をこれまでにあちこちの学校で耳にしました。子供にとって家が一番安心できて甘えられる場所であることはとても良いこと。でも頑張っている姿も見たいですよね。そんな時こそ「お手伝い」です。時間のあるときに「一緒におやつを作ってみる」「お掃除を一緒にする」「晩ご飯の準備を手伝ってもらう」「ご飯の後片付けを一緒にする」など、『子供が今できること』に少しだけ負荷をつけて、一緒にやってみてください。そして、時間がかかっても少しでもできるようになったら、「上手にできたね」「おいしかったよ」と賞賛の声をかけてあげてほしいと思います。
実はこのお手伝いは、「一緒にやる」ということが大事なカギになります。「一緒にやる」ことで「頑張ったことをすぐに認めてもらえる」ということが、子供たちの自己肯定感や自己有用感に繋がります。子供の頃に育った自己肯定感や自己有用感は、その子供にとっては一生の宝物です。どんなに難しい課題にぶつかっても、幾度となく転んでも、この宝物を持っていると何度でもチャレンジする人間になっていくものです。
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「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、大人になってもチャレンジできる人に育てるためには、小学生の今、何度でもチャレンジできる環境を創ってあげることが必要なのだと思います。学校でも家庭でも、子供たちのチャレンジや頑張りを認めて次に繋げていきたいものですね。
校長 小 林 香 織
5月19日の環境整備は、ちょっと暑すぎ・・・と思える天候でしたが、保護者、地域の皆様のご協力であっという間に学校周辺がきれいになりました。本当にありがとうございました。
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さて、現在学校では1人1台のタブレットを活用した授業を進めています。自分の考えを記録する、記録した考えをもとに交流する、気になったものを写真に撮る、などなど、様々な使い方を駆使して子どもたちは学習を進めているところです。
私たち大人も、スマートフォンを日常的に使っています。スマートフォンやタブレットは、電話やメール、インターネットを使って調べる、メモ帳やスケジュール帳、ゲーム機など、様々な機能を持った「小さなパソコン」と言えるかと思います。とても便利な文明の利器です。こんなに便利なタブレットですが、果たして子どもたちにとって、本当にメリットばかりなのでしょうか?デメリットはないのでしょうか?
子どもたちの学習の中には、言葉や漢字を調べる学習があります。タブレットが普及する前は、「辞書」や「辞典」を使って調べていましたが、今やほぼタブレットで調べることが多いようです。この「タブレットを使って言葉の意味を調べる」と「辞書・辞典を使って言葉の意味を調べる」活動を少し比較してみます。
小学校の学習で、タブレットに慣れた子どもたちにとって、辞書・辞典を使って調べることは、「面倒くさい」ことだと思います。しかし、脳科学の面からは、辞書・辞典を使うことが推奨されています。なぜかというと、辞書・辞典のページをめくるときの指先の感覚が、脳に刺激を与え、記憶中枢を活性化させ、調べた言葉が定着しやすいそうです。高齢者がボケ防止のために麻雀をしたり、折り紙などで指先を刺激したりするのと同じ効果があるとか。また、メリットの欄にも書きましたが、1つの言葉を辞書で調べると、その周りに8つの言葉を読むことができ、1回調べるたびにその周りも読むと、全部で9つの言葉を知ったり覚えたりすることができます。1回で9度おいしいなんて、アーモンドグリコよりもお得ですね。
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「最近の若者は言葉を知らない」「語彙が少ない」と数年前から言われています。世の中は、コスパやタイパなどと言われ、どんどん便利になる風潮ですが、人間の成長にはある種の「不便さ」も必要です。不便だからこそ、工夫する・考える・試してみるという活動が生まれます。ちょっと面倒くさい辞書・辞典を引く活動が当たり前の活動になれば、子どもたちの語彙が増えるとともに、豊かな表現に繋がっていくことでしょう。こんなに便利になっている世の中ですが、子どもたちの学びを豊かにするために、少しだけ「不便さ」も取り入れてみませんか?
校長 小 林 香 織
4月8日の始業式、入学式、14日の参観日、PTA総会、そして23日~25日の個人面談と、保護者の皆様にはご多用中にもかかわらず、本校の教育活動へのご理解とご協力をいただき、ありがとうございました。
明日から春の大型連休に入ります。元気、やる気いっぱいに過ごした4月の疲れをこ の大型連休で吹き飛ばして、また5月から元気に過ごせるといいなぁと思います。
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この大型連休で疲れを吹き飛ばすと同時に、家族でたくさん『会話』してもらえたらなぁ…と思います。会話を楽しむということは、子どもの言語能力を発達させる一番の方法です。特に親子での会話は、子どもが安心して話せるため、単純に言語能力だけでなく、言外のコミュニケーション能力(表情や身振り、手振りなど)も発達させることができます。言葉のシャワーを浴びると、子どもたちの言語能力は向上します。一番発達するのは乳幼児の時期ですが、その次に発達するのは小学生の時期です。
かれこれ30年も昔になるでしょうか。私はこの『言葉のシャワー』の力を目の当たりにしたことがあります。当時、実家の横に娘が生まれたばかりの若い自衛隊さんのご夫婦が越してきました。でも旦那さんは仕事や訓練で1週間、1ヶ月単位で家を空けています。家にはお母さんと娘だけ。このお母さんが、「静かに寝てるから…」と、あまり娘に話しかけなかったそう。2年後、息子が生まれました。ちょうど2才になった頃の娘が風邪を引いて病院に行くときに、下の息子を私の両親に「息子を1~2時間預かってもらえますか」と預けていきました。しばらくぶりの乳児に私の両親は大喜び。息つく暇も無いくらいの勢いで息子に話しかけます。そんなことが月に数回…というのが数年続き、息子はものすごい量の言葉のシャワーを浴びていました。それから数年後、娘は話しかけてもお母さんの後ろに隠れてしまい、返事もままならないのに対し、息子は何でもよくしゃべります。1年間に十数回の言葉のシャワーだけでも、こんなに差が出るのだから、毎日親子の会話を続けたら…と考えるとすごい力を発揮することになりそうです。
ここでちょっとだけ危惧するのは、「話しかけない」という意味では、子どもに「静かにしていてほしい」場面でゲーム機やスマホを預けるということも同じだということ。静かにしていてほしい場面でなぜ静かにしなければいけないのかということを「どうせ分からないだろう」ではなく「分かってね」と話しかけると、時間はかかっても子どもは理解してくれます。時には「なんで?どうして?」と聞かれてうるさいと感じるかもしれませんが、全てを答えるのではなく、「どうしてだと思う?」と子ども自身に考えさせてみてください。子どもはちゃんと理解して静かにしてくれます。その頑張りをタイミングよく誉めることで、子どもたちの言語能力も自己肯定感も伸びていきます。
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祖父母も含めて家族でたくさん会話をする事が、子どもたちの言語能力と言外のコミュニケーション能力を高めます。子ども同士だけではなく、上の年代と話をすることで少し難しい言葉も覚えます。1日わずか10分でもよいので、たくさん会話をしてみてくださいね。
鶴居村3小学校で取り組んだ「みんなでムーブリズム運動動画コンテスト」において審査員特別賞を受賞しました。